研究テーマのご紹介

ばね事業部

研究と事業部の結びつき

ばね事業部では機械要素の構成品である、圧縮コイルばね、引張コイルばね、捻りばね、細工ばね、板ばねを製造しています。これらのばねは自動車、電子・電気機器、機械、住宅設備、医療など、様々な分野で使用されています。自動車分野ではダウンサイジング、携帯電話では小型・薄型に対応するばねの製造といったお客様のご要望にお応えすると共に、お客様のお困り事にも対応できる「開発提案型企業」としての研究開発にも精力的に取り組んでいます。  
省スペース・高荷重に対応した新商品開発に対し、これまでの加工技術データと、解析技術での有限要素法による構造解析データを分析/融合させて、開発品の設計・評価にシミュレーション技術を活用することにより短時間での製品提供を可能とする、新規解析技術の確立を行っています。

研究テーマについて

圧縮して使用するばねの中にCWS(コイルドウェーブスプリング)という特殊なばねがあります。このばねは円周状にウエーブ形状を多層重ねした形状をしています。このばねは省スペース・高荷重に対し有効ですが、ばねのたわみ量と荷重が非線形(ノンリニア)の特性を示し、たわみの設計値と実際値に大きなズレが発生しないように開発することが課題でした。
共同研究講座では、3Dモデリングと有限要素解析を駆使し,CWSの変形シミュレーションを行い,複雑なメカニズムの解明を目指しています。

CWSの
変形シミュレーション

このCWSはまだ市場に出て日が浅い製品ですので、多くのお客様にその特性を説明し、御提案を行いながらの開発することになります。開発段階にて試作品を繰り返してご提案を行うには、時間もコストも必要となりますが、シミュレーション技術の活用により短期間で最適なご提案を行うのが研究のねらいです。さらに負荷される荷重によりCWS各部が受ける応力分布形態も予測可能ですので、ユーザ様の使用環境に合わせたばね寿命の推定がより精度よく行えます。 
この技術を他のばね形状品にも展開し,より精度の高い各種ばねを短期間にお客様に提供できるようこの技術の応用を考えています。

機械事業部

研究と事業部の結びつき

機械事業部は、医薬品包装機械を主力とし、そのほか医療機器や食品、化粧品、日用品など多様な自動包装機械の開発から製造販売までを手掛けています。
治験薬包装や試作テスト、多品種少量の生産に適した業界トップの実績を誇る小型機から、大量生産を行う中型・大型機まで、様々なニーズにお応えできる機械をラインナップし、お客様に適したパッケージソリューションを提案・提供しています。
近年では、患者さんが飲みやすい薬の形状や地球に優しい包装資材を用いたパッケージ、誤飲事故等が起こりにくい包装デザインへの取り組みなど、包装を通し社会への貢献が求められています。これらのニーズにお応えするため、自社開発はもちろん、大阪大学大学院基礎工学研究科との産学連携による最先端のシミュレーション技術を構築し、技術革新=最適なものづくりの推進を目指してまいります。

研究テーマについて

機械事業部では、医薬品の包装機に関わる開発課題を研究しています。日常の設計作業は、3次元CAD設計を用いたリアルな作図や想像力をフル活用して、錠剤や機械の動きをイメージしますが、共同研究講座ではより最適なものづくりを効率良く行うために、開発課題についてシミュレーションを行い、お客様のご要望に対応しています。具体的には、環境に優しい包装フィルムや、防湿性能が優れている高機能フィルムの成形シミュレーション、包装機械の中で課題である錠剤や製品の供給シミュレーションなど、大阪大学大学院基礎工学研究科との共同研究講座連携により可能になったシミュレーションを用いた課題解決により、お客様の多様なニーズにお応えすべく研究に取り組んでいます。この産学連携によって、大学の教授・研究者からご意見やご提案を頂くこともあり、新たな視点で機械を見ることで、面白い知見・発見が得られるのではないかと考えています。

フィルムの
成形シミュレーション

また、機械事業部では、構想検討や初期設計段階で、3Dプリンターを用いた試作テストによる課題評価を行っています。試行錯誤しながら開発を行い実機の製造まで携わるという、ものづくりの全てに関われる環境やチャンスがあることが、この会社の魅力です。
これまで積み重ねてきた技術ノウハウと今後構築していく最先端のシミュレーション技術を融合させ、時代を先取り社会に貢献できる包装機メーカーを目指すべく研究を進めています。

医療機器部品事業部

研究と事業部の結びつき

医療機器部品事業部では、マルホ株式会社と協業し、患者様のQOL(クオリティー・オブ・ライフ)向上に寄与する、低侵襲医療機器の開発、製造を担っています。
当事業部では、ばね開発で培った金属加工技術と金属材料に対する知見を最大限に発揮し、患者様に優しい医療機器の提案を行っています。その一つが巻き爪矯正具です。巻き爪矯正具は、医師が取り扱いやすい医療機器であること、そして早期に患者様の痛みを解消し爪を自然な形に矯正することが求められます。我々は有限要素シミュレーションにより巻き爪矯正具の構造的有用性と効能を明らかににする研究に取り組みました。
低侵襲医療に寄与するため、これからも研究成果を基に、患者様に喜ばれる矯正具、医療機器開発を進めて参ります。

研究テーマについて

巻き爪マイスター®

現在、巻き爪に対する矯正は超弾性ワイヤを用いた矯正が中心となっています。しかし、十分な矯正効果を発揮するには、矯正を行う医師に爪甲への穴あけや超弾性ワイヤの留置位置などの技術と経験が求められます。
新開発の巻き爪マイスター®は、独自のフックで爪側縁に装着するので治療経験が少ない医師でも比較的簡単に装着できます。また独自フックで爪側縁を持ち上げて矯正する新しい方式は,爪甲に対して働く力が従来の超弾性ワイヤによる矯正の場合と異なることが予想されます。本来臨床試験を行い、医師にその有効性を証明することが望ましいですが、効果をお知らせするまでに長期にわたる実験時間が必要となります。

巻き爪マイスター®
シミュレーション

本テーマは、巻き爪マイスター®および超弾性ワイヤを装着したそれぞれの爪にどのような力学的作用が発生するのかを有限要素解析シミュレーションで比較することで巻き爪マイスター®の構造的有用性と効能を検証するものです。
解析の結果、巻き爪マイスター®は巻き爪を自然な形状に矯正するであろうこと、爪近位部にも矯正効果が期待できること、さらには爪割れのリスクが低減できる設計であることが分かりました。
この解析結果を持って医師に有効性を分かりやすく示すことができるとともに開発スピードを上げ、より良い矯正具をより早く医師に提供できると考えています。

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